シミが出来るまで

まずは、肌が黒くなる(メラニン色素が発生する)メカニズムについて。

 

紫外線にあたると、肌の色が濃くなりますよね。これはメラニン色素が発生するからなのですが、どのようなメカニズムでメラニン色素が発生するのでしょうか。

 

 お肌が紫外線を受ける
(紫外線には有害な物質が含まれています)
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 お肌の表面細胞が、紫外線を認識
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 有害物質がお肌の奥に届くとDNAがダメージを受ける危険
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 情報伝達物質をメラノサイトに向かって出す
(メラノサイトはメラニン色素を作り出す場所)
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 メラノサイトが情報伝達物質を受け取る
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 メラノサイトは、「チロシナーゼ」とう酵素を活性化させる
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 チロシナーゼが「チロシン」というアミノ酸に作用を及ぼす
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 チロシンが黒褐色の「メラニン色素」に変化していく
(メラノサイト内のメラノソームという器官で段階的に変化していく)
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 メラニン色素がお肌の表面に向かって押し出されていく
(黒褐色のメラニンが有害物質をブロックする役割がある)

 

 

補足
・お肌の表面の細胞は、ケラチノサイトのことです。
・情報伝達物質には、エンドリセンやプラスミン、プロスタグランジン等があります。
・チロシンは、→ドーパ→ドーパキノン→メラニン色素、の順番で変化していく
・メラノサイトは、色素細胞、メラニン細胞とも呼ばれています。

 

シミになるには

ここまでの流れだと、問題はありません。逆に言うと、正常です。紫外線による、DNAダメージの回避、皮膚がんの発生を抑えるためにも、メラニン色素を発生して、お肌に色を付けることは、とっても大事なことなのです。

 

ただし、何か歯車がひとつ狂ってしまうと、シミとして色素沈着が残ってしまいます。どのようなケースがあるのでしょうか。

 

1. メラニン色素が過剰に生成されてしまう

 

次のようなな理由で、メラニン色素が過剰に生成されてしまうことがあります。

 

・紫外線を長時間浴び続ける
・ニキビなどのお肌の炎症がメラノサイトに刺激を与える
・強く擦ったり等で、お肌に強い刺激を与える
・ストレスや生活習慣によるホルモンバランスの乱れが、メラノサイトに影響を与える

 

 

2. ターンオーバーがの崩れ・遅れでメラニンが排出されない

 

お肌の正常なターンオーバーのサイクルは、20歳代で約28日と言われています(体の部位にもよります)。しかし、次に挙げるような理由で、ターンオーバーに乱れや遅れが生じることがあります。

 

・加齢
年齢とともに新陳代謝が低下します。30歳代で40日、40歳代だと55日、50歳代だと75日と言われています。このように加齢とともに、シミの滞在時間は長くなります。

 

・ストレスや生活習慣によるホルモンバランスの乱れが、ターンオーバー周期に影響を与える
ホルモンバランスの崩れは、若くても起こります。過度のストレス、食生活の乱れ、喫煙、寝不足などには十分に注意する必要があります。

 

 

最近ポーラ化粧品の研究では、シミによるお肌の負のスパイラルが指摘されています。どういうことかと言いますと、次のようなことなのです。

 

・メラニン色素がある表皮細胞は、さらにメラノサイトを刺激し、さらなるメラニン色素を発生させる
・メラニン色素がある表皮細胞は、細胞活性が低下し、ターンオーバーが遅くなる

 

従って、メラニン色素が過剰に発生すると、さらにメラニン色素を発生させるように働きかけ、ターンオーバーが遅延して、メラニン色素を含んだ細胞も排出されずに滞在し続けるということ。そして、このスパイラルが繰り返されるわけです。シミが一度できると、いつまでたっても、シミが消えてくれないのはこういった、理由もあるわけです。